【保存版】精神保健福祉士の就職について解説

精神科病院

精神科病院において精神保健福祉士の存在は必須です。

社会が精神疾患に抱く偏見や差別は未だに消えません。

入院した患者たちが学校や職場、地域との人間関係が切れないよう、精神保健福祉士は社会に働きかけます。

精神疾患に掛かると、判断能力や生活能力が低下したり、病識がなく「どうして治療を受けなければならないのか」理解が難しくなることもあります。

精神保健福祉士は、精神疾患によって発生する「生きづらさ」をどうすれば解決できるのか、患者と一緒に考えます。

患者の生活の為に他職種との連携も大切なポイントです。

サービス事業所

サービス事業所が提供する障害福祉サービスは下記の通りです。

• 訪問系サービス（居宅介護など）
  
• 日中活動系サービス
  
• 居住系サービス
  
• 相談支援事業
  

複数のサービスを提供する事業所もあります。

業務内容は、生活訓練プログラムを行ったり、アパートや下宿など住居探しをしたり、生活課題に対応したりなど幅広いものとなっています。

生活介護事業

常時介護を必要とする障害者を対象に、障害者支援施設などで介護や日中活動の機会を提供しています。

自立訓練（機能訓練・生活訓練）事業

自立訓練事業とは、自立した日常生活や社会生活を送ることができるように、一定期間身体機能や生活能力を向上させるための訓練を提供する事業です。

きりりん

中には、宿泊型自立訓練施設という、施設に寝泊まりしながら訓練を行う事業所もあります。

就労継続支援（A型・B型）事業

就労継続支援事業は就労を希望する障害者を対象に、就労の機会を提供し、就労に必要な知識や能力を向上させるための訓練を提供するものです。

• A型事業→事業者と雇用契約を結ぶ
  
• B型事業→雇用契約を結ばない

就労移行支援事業

就労移行支援は一般企業への就労を目指す障害者に、就労の機会を提供し、知識や能力の提供や向上のための訓練を提供しています。

障害者支援施設

障害者支援施設は生活介護や自立訓練、就労移行支援などと言った日中活動や、入浴や排泄、食事の介護などといった施設入所支援を提供します。

通所での利用も可能です。

グループホーム（共同生活援助）

グループホームは共同生活を営む住居です。

相談や入浴、排泄、食事などといった日常生活の支援をします。

福祉ホーム事業

福祉ホームは地域生活支援事業として、都道府県や市町村が実施する事業です。

住居が必要な障害者に対し、低価格で住居や設備を提供し、日常生活の支援を行います。

行政

精神保健福祉行政は以下の7つに分けることができます。

• 精神疾患に対して、より良い精神医療の確保
  
• 精神障害者の社会復帰の促進や社会参加の援助
  
• 認知症高齢者対策
  
• アルコール問題対策
  
• 児童思春期精神保健対策
  
• 薬物中毒対策
  
• 国民一般のストレス問題など心の健康づくり対策

行政で精神保健福祉士が活躍する場として、精神保健福祉センターや保健所が挙げられます。

保健所

保健所の精神保健福祉サービスは下記の通りです。

• 相談
• 保健所デイケア
• 社会適応訓練事業
• 家族教室
• 精神保健福祉ボランティア講座
• 精神保健福祉講座
• アルコール相談
• 措置入院の際の立ち合い

相談業務は市町村が社会復帰や日常生活に関する相談を行い、保健所は受診に関する相談が中心となります。

精神保健福祉センター

精神保健福祉センターは各都道府県、政令指定都市に設置されています。

精神保健福祉センターの機能として

• 心の健康対策（相談、普及啓発）
  
• 精神障害者対策（社会復帰援助、アルコール・薬物依存の相談）
  
• 地域精神保健福祉活動の拠点として保健所などへの技術的指導援助
  
• 教育研修
  
• 調査研究・情報収集
  
• 精神保健福祉関連団体の連絡調整

精神保健福祉に関する総合的技術センターとして保健所や市町村、その他精神保健福祉機関に対する技術指導・援助が挙げられます。

地域活動支援センター

地域活動支援センターでは日常生活の支援や相談、地域交流や自主的活動の支援を提供します。

あめちゃん

ボランティアの育成にも着手していますよ！

地域活動支援センターの役割として、障害者が日中安心して過ごせるような居場所の提供があります。

就労支援やデイケアと違い、一日のスケジュールが決まっていないので、のんびり気楽に過ごすことができますよ。

障害者が地域社会で生活できるように、暮らしをサポートしたり、地域資源の新たな開拓をするなどが、精神保健福祉士の役割となります。

養成施設

精神保健福祉士の養成施設や大学で、教員として働く選択肢もあります。

教育分野で働く精神保健福祉士の割合は少ないですが、次世代の精神保健福祉士を育てる役割や意義は大きなものとなっています。

就職先を選ぶ際に考えるべきポイントは、あなたの興味と適性です。

どの分野で活躍することが楽しいと感じるかを考え、それに合った職場を見つけることが成功への第一歩です。

充実感を感じながら働ける場所でキャリアを積み重ねましょう。

精神保健福祉士の就職には多くの選択肢があり、自分に合った職場を見つけるチャンスが豊富です。

興味や適性を考え、必要なスキルを磨くことで、成功への道が開けます。

きりりん

将来性のあるキャリアを築くために、一歩踏み出しましょう！

精神保健福祉士の役割

精神保健福祉士は、精神的な障害から生きづらさ抱える人々のサポートする専門職です。

本人の抱えている課題を解決し、生活をより良くする手助けをしています。

症状が固定しない「精神障害」

精神保健福祉士は、うつ病、不安障害、統合失調症など、精神的な問題を抱える人々に対して、専門的なサポートを提供します。

精神障害は「疾病」と「障害」両方の特性があり、病状や障害が固定化せず、変動するのが特徴です。

• 病状→妄想・幻覚・気分の変動・てんかん発作・依存性など
  
  
• 障害→疲れやすいので入浴が難しい・考えがまとまらないので人付き合いを避けるようになる・バスや電車を使うときパニックになるなど
  

精神保健福祉士は、生活のしづらさの原因となっている「障害」にアプローチしていきます。

社会福祉士と精神保健福祉士の違い

社会福祉士と精神保健福祉士、この2つの違いについて説明していきます。

社会福祉士の支援対象は、社会福祉士及び介護福祉士法から「身体上もしくは精神上の障害があること、または環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者」となっています。

社会福祉士及び介護福祉士法における「精神上の障害」とは、主に知的障害や情緒障害を指します。

精神保健福祉士の支援対象は、精神保健福祉士法から「神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者」となっています。

精神症状がある知的障害者の場合は精神保健福祉士の支援対象となります。

きりりん

それぞれ根拠法が違いますね。

社会福祉士が幅広い対象を支援しているのに対し、精神保健福祉士は精神障害者に特化した支援を提供しています。

どちらも人々の役に立つことができ、あなたの興味や情熱、将来の目標に合った方を選ぶのが大切です。

精神保健福祉士なら、メンタルヘルスに興味がある方にぴったり。

社会福祉士なら、社会問題に取り組む情熱を持つ方に向いています。

どちらも人の役に立てる職業です。将来のキャリアについてじっくり考えてから選びましょう。

あめちゃん

どうしても選べないならダブル受験しちゃおう！

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公認心理士と精神保健福祉士の違い

精神保健福祉士と公認心理師は、精神的な健康と心のケアに関わる職業ですが、役割やスキルには違いがあります。

精神保健福祉士は、主に精神保健分野に特化した専門家です。

精神的な課題を抱える人々を支える役割を果たします。

カウンセリングやリハビリテーション、福祉施設でのサポートなどが仕事となります。

個々の状況に合わせて綿密なケアプランを作成し、患者さんが社会復帰できるよう支援します。

一方、公認心理師は、幅広い心理学の知識を持つ心理専門家です。

心理評価や診断、カウンセリングを行い、クライアントの心の健康を促進します。

公認心理師は、一般的なカウンセリングだけでなく、臨床心理学や教育心理学にも精通しています。